ソウギョ放流
(2006.6)

雄蛇ヶ池に再びソウギョが放流された。これによって雄蛇ヶ池はどう変化していくのだろうか。



◆2006年2月、雄蛇ヶ池にソウギョ300匹を放流

2006年2月頃、雄蛇ヶ池にソウギョが放流された。30cm程度の魚体を約300匹。聞くところによれば、大学の先生に相談した後の放流らしい。つまり、水生植物が減りすぎないように放流個体数を決めたという。(調べたところでは、このような人為的な魚類放流などによる生態系のコントロールをバイオマニピュレーション(生物操作)といい、専門の研究者もいるようだ。少々うがった見方をすれば、大学の研究者にとっては都合のいい研究材料とも言えるが)

ただし、ソウギョの影響は未来永劫に続くわけではない。事実として、ソウギョが雄蛇ヶ池のような池で自然繁殖するのは難しいということがある。日本で自然繁殖が確認されているのは利根川だけらしい。そして、ソウギョの寿命はおよそ8〜10年。したがってこの放流は、10年がかりの壮大な実験ということになる。

この放流の是非についていろいろな意見があると思うが、放流がすでに実行された今、バスにどう影響するのかが最大の関心事である。

ソウギョ放流


◆放流による生態系の変化は?

… これは私の想像です …

『雄蛇ヶ池でソウギョが食べる主なものといえば、オオカナダモ、葦、蓮の葉といったところだろう。このうち葦と蓮については、増殖時期(6〜9月)に池の水位が下がることもあり、比較的ソウギョによって駆逐されづらいと思われる。とすると、やはり一番影響を受けやすいのはオオカナダモになりそうだ。

放流されたソウギョの幼魚は、バスに食われるか病気になるかなどで何割かに減るかもしれない。だが、ソウギョの成長は速く、数年で70〜80cmになるとも言われ、3〜4年もすれば水生植物の減少、特に藻の減少が加速してくると思われる。繁殖することがないソウギョの寿命が8年程度なら、6〜8年後ぐらいが水生植物減少のボトムか。そして10年以上が経過すると、放流されたソウギョが死に絶えて水生植物の回復が顕著になるはずだ。

さて、その間、バスにはどう影響がでるのだろうか?
最初の年、放流されたソウギョを食って肥える(笑)ただし、食えるほどのデカバスに限る。その後、成長したソウギョによってオオカナダモ等が衰退しはじめると、ベイトフィッシュが取りやすくなり、バスは一時的に今よりも肥える可能性がある。しかし、さらに事が進行し藻が少なくなったら、繁栄したバスがベイトフィッシュを食べつくしはじめ、餌の枯渇傾向によって増えていたバスの個体が減少に転じるのか。そうなると共食いも増えるだろう。バスの人口ピラミッドも今の日本のように少子高齢化するのか。バスの寿命はおよそ10年。いったいどうなるのか…』

この他にも、植物性プランクトン、動物性プランクトン、甲殻類、虫類など、関連する生物は多種に及び、全ては生態系全体のバランスで決まる。生態系というのはそんなに単純なものではないと思うが、水生植物が適正量にコントロールされ、うまくバランスが取れて大きな影響がでないことを願いたいものだ。



◆なんとも、外来種ばかり…

放流されたソウギョは外来種。ソウギョが主に食べるだろうオオカナダモも外来種。その結果、どうなるかと心配しているブラックバスは言わずもがなの外来種。ブルーギルもライギョもアメリカザリガニもウシガエルも外来種。あらら、すでに生態系破壊済み?!


ともあれ、この先の約10年間で雄蛇ヶ池がどうなるのか、注目です…